HydroScat-6P型は、水固有の光学特性IOP(Inherent Optical Properties)である後方散乱係数を測定する器械です。
測定波長は、今回新たに394nmの波長が組み込めるようになり近紫外域から近赤外域までの13波長から選択できます。測定原理は、140°散乱光測定方式です。6チャンネルの内4チャンネルの励起光と検出器を対角に配置することにより後方散乱のみならず2種類の蛍光の測定が可能です。例えば、420nm/676nmと442nm/510nmを選択すれば、クロロフィルとCDOM蛍光の相対的な量が得られます。各々の測定は、0.4秒毎に励起光のON/OFFを繰り返して測定します。
増幅アンプの自動ゲイン切り替えや検出器の口径を大きくするなど様々な工夫によって、純水の後方散乱光のような微弱な光の検出を可能としています。
ハウジング内に充電式バッテリーを備え、最大20時間の連続観測が行えます。記録部には不揮発性メモリーを採用し、電源が不足しても観測データの消失はなく、標準で7,000データ記録可能(オプションで拡張可)です。標準装備のマグネットスイッチを併用すれば、設定変更しない限り繰り返し何度でも観測が行えます。
今回の6P型は主として深度センサーの電蝕を軽減する為の筐体変更で、本体と六角形保護フレームを一体として直付金具で吊り下げるように変更されましたので、外付けフレームが不要になった分全体として小さくなるという改良につながりました。
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HydroScat-6P型
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特 徴 |
□ 測定波長は、13波長から選択可 |
□ 2種類の蛍光測定 |
□ 高感度 |
□ ワイドダイナミックレンジ |
□ 高分解能16ビット |
□ 高速サンプリング(最大10Hz) |
□ 深度センサ込み |
□ 手動スイッチ(マグネット式) |
□ 最大耐圧500m |
光学系 |
測定項目 |
後方散乱bb/蛍光 |
チャンネル数 |
6チャンネル |
標準波長 |
420, 442, 470, 510, 590, 700nm |
選択可能波長 |
394, 420, 442, 470, 488, 510, 532, 550, 590, 620, 676, 700, 852nm |
測定項目数 |
後方散乱 : 6、蛍光 : 2 |
スペクトル半値幅 |
10nm(但し、676nmは20nm、700nmは40nm) |
散乱角度 |
140° |
最低感度 |
2×10-5〜2×10-4m-1RMS |
オフセットの不確かさ |
5×10-5〜2×10-4m-1 |
エレクトロニクス |
A/D変換 |
16ビットデジタル変換 |
データレート |
最大10Hz |
メモリタイプ |
256Kバイト(最大128Mバイトまで拡張可) |
メモリ容量 |
7,000データ |
測定間隔 |
0.1〜30,000秒 |
インターフェース |
RS-232Cシリアル通信ポート(オプションでRS-485可) |
通信速度 |
9,600〜57,600ボーレート |
バッテリー |
バッテリータイプ |
ニッケル・カドミウム蓄電池(機器に内蔵) |
連続使用可能時間 |
約20時間 |
ハウジング |
寸法 |
20.3cm(径)×34.5cm(長) |
重量(空中) |
18.4kg |
(水中) |
5.0kg |
耐圧 |
500m |
動作環境 |
0〜35℃ |
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