バイオスフェリカル社は、米国国立科学基金(NSF)による紫外線放射モニタリングネットワークとして南極大陸や南北アメリカ大陸の6箇所に全天候型ダブルモノクロメータ、SUV-100型を設置しています。
1992年にこのSUV型の相関器として開発されたフォトダイオード式のポータブルモデルがGUV-511型で、2015年になってさらに進化した三世代目のGUVis-3511型が誕生しました。
GUV-511型では紫外域とPARのみの測定しかできませんでしたが、紫外から赤外域までの広範囲から19チャンネル選択できるようになりました。紫外域はそれまでのシリコン(Si)フォトダイオードに代えて、より紫外線の検知感度が高い炭化ケイ素(SiC)フォトダイオードを採用(オプション)しています。また、温度変化によるフォトダイオードの光測定の不確かさを軽減するために定温制御機能を備えおり、40°Cと50°Cのどちらかを選べるので赤道から極域まで広範囲に使用できます。
それまでの電気回路のワイヤーハーネスによる配線をやめ、フォトダイオード、アナログ、デジタル回路に分かれていたものをチャンネル毎にワンボード化することで、より小型化、低ノイズ化を実現しました。この技術は次世代型水中分光放射計C-OPS型やハイブリッド分光放射計OSPREy型にも受け継がれており、海色衛星に対する現場データによる代替校正や水中アルゴリズムの検証に使用されています。
オプションとして、GPS(BioGPS)や直達放射照度を算出する為の回転遮蔽バンド(BioSHADE)を用意しています。研究船で広域を移動する場合に測定データと共に位置データが記録できます。
総合カタログPDFダウンロード(3.02MB)
単体カタログPDFダウンロード(313KB)
|
|
特 徴 |
□ 近紫外から赤外域まで測定可能 |
□ 照度センサ標準8チャンネル |
(最大19チャンネル) |
□ 光学系の定温制御 |
□ 10桁ダイナミックレンジ |
□ 豊富なオプション |
□ 確かな校正注1) |
測定項目 |
空中照度(全天放射照度) |
検出器 |
Siフォトダイオード(305-1,020nm及びPAR)、InGaAsフォトダイオード(1,245及び1,640nm)、SiCフォトダイオード(305及び313、320nm) |
選択可能波長(最大19チャンネルまで搭載可) |
305、313、320、330、340、380、395、412、443、465、490、510、532、555、560、565、589、625、665、670、683、694、710、765、780、875、940、1020、1245、1640nm及びPAR |
スペクトル半値幅 |
10nm、但し測定波長1,245及び1,640nmはそれぞれ15nm、30nm |
集光器 |
テフロンクオーツカバー |
集光器面積 |
2.1cm径 |
方位非対称性 |
1%以下 |
コサイン集光特性 (受光角特性) |
コサイン曲線に対する不確かさ
測定波長 天頂角0〜60°間 天頂角60〜70°間 天頂角80°
300-700nm ±3% ±4% -7%
700-1,050nm ±3% ±4% -10%
1,640nm -6% -10% -20% |
最少測定値(代表値) |
測定波長 最少感度
305nm 3×10-4μW/cm2・nm
412nm 1×10-4μW/cm2・nm
610nm 2×10-5μW/cm2・nm
1,020nm 4×10-5μW/cm2・nm
1,245nm 6×10-5μW/cm2・nm
1,640nm 3×10-5μW/cm2・nm |
ダイナミックレンジ |
10桁 |
応答速度 |
0.01秒以下 |
ゲイン切替速度 |
0.1秒 |
データレート |
最大15Hz |
インターフェース |
115,200ボーレート |
動作環境 |
-30~+35℃、+35℃以上オプション |
定温制御(PID制御) |
40℃±0.1℃(標準)、50℃±0.1℃(オプション) |
ケーブル長 |
100mまで |
注1)バイオスフェリカル社製の計器は全てNIST(米国国立標準技術研究所)に準拠しています。 |
|